おでん教室
失敗学に学ぶ、おでんの作り方
- 株式会社紀文食品
調査によると、おでん作りで失敗したことがあるという人は約65%。失敗した内容には調理に関する回答が多く、「焦がした」「煮すぎて味が濃くなった」などがあがりました。大根やこんにゃくも、下ごしらえをしっかりとすれば、長く煮なくても味がしみます。
株式会社紀文食品の調査結果
Qおでんを作るとき失敗したことがあるか(単一回答)

Q失敗内容について
練りものについて
練りものが膨らんでしまう・鍋からあふれる
練りものを煮込み過ぎて、すが入った
膨らんだ練りもの
汁・味つけについて
おでん汁(つゆ)の色が濁った・悪くなった
味つけを失敗した
濁ってしまった汁
野菜について
いも類が柔らかくなりすぎた・煮くずれた
大根に味がしみていない
いも類の煮崩れ
調理について
焦がした
煮すぎて味が濃くなった
焦げた大根
その他の具について
餅が巾着から出てきてしまった
ゆで玉子が割れた・煮くずれした
餅が破れたり割れた具
その他
作りすぎてあまってしまった
しょうゆを入れすぎて味・色が濃くなった
写真:おでんを作る時失敗した際の調理条件などをアンケートで聞き取り、紀文にて再現
■ おでん失敗の原因は「煮すぎ」てしまっているから
調査の結果を見ると、失敗した内容には調理に関する回答が多く、「焦がした」「煮すぎて味が濃くなった」などが目立ちました。
また、具に関する失敗の声も多数寄せられ、「練りものが膨らんで、鍋からあふれてしまった」「練りものを煮込みすぎて、すが入った」「いも類が柔らかくなりすぎた。煮くずれた」などがあがっています。
これらの失敗に共通することは、『煮すぎ』てしまっていることです。煮る時間が長すぎたり、強火でぐつぐつ煮ると、煮汁が少なくなって煮詰まります。この結果、具と具がぶつかって煮崩れをしたり、味が濃くなってしまいます。
■ 煮すぎる理由は味をしみ込ませようとするため?
それでは、どうしておでんを煮すぎてしまうのでしょうか?作るときにどんなことに気をつけているか聞いたところ、「じっくり煮込む」「味がしみるように調理する」などの回答が多くあがりました。
どうやら、『味がしみ込むように、じっくり煮込む』あまり、煮込み時間が長くなる傾向にあるようです。
■ ポイントは「長く煮すぎない」「弱火で」「味見をする」
味がしみ込みにくい大根やこんにゃくも、下ごしらえをしっかりとすれば、長く煮なくても味がしみ込みます。また、練りものは20分ほど煮れば十分です。
煮込みすぎるとおでん汁(つゆ)に旨みが出てしまい、練りものそのもののおいしさが損なわれてしまいます。煮えにくいものから順に入れて、具によって煮る時間を変えることが大切です。
同様に、火加減も重要です。煮くずれや煮つまり(煮すぎ)を防ぐため、一度煮立ったら、あとは弱火でコトコトと煮てください。
また、おでんは材料を火にかけるだけの手軽さが魅力ですが、ときどき様子を見ながら必ず味見をして、おでん汁(つゆ)の煮つまり具合によって味を整えてください。
おでんの鉄則を『十か条』で覚える
紀文のクッキングコミュニケーターが料理講習会で必ずお伝えする、おでんの鉄則!『十か条』。ポイントが「準備」「下ごしらえ」「煮るとき」と分かれていて覚えやすいと好評をいただいています。
- 大きめの鍋で、具(たね)が浸るぐらい汁をたっぷりと用意。
- 具(たね)はいろいろ用意して、味や食感の変化をつける。
- ゆで玉子は固ゆでに。大根やこんにゃくは表面に隠し包丁を入れる。
- 煮えにくいもの・味のしみ込みにくいものから順番に煮る。
- 弱火でコトコトがポイント。強火は煮くずれ・煮つまり・汁のにごりの原因に。
- 鍋にフタをして煮込むときは必ずフタをずらす。
- 汁が煮つまったときは、味をみてお湯か汁を足す。
- 練りものの旨みがおでん汁に出過ぎないように、練りものを煮る間は10〜15分。
- はんぺんは食べる直前に入れ、汁をかけながらさっと温める。
- 揚げものは油分が気になるときは熱湯でさっとかける程度の油抜きを。
準備のポイント
下ごしらえのポイント
煮るときのポイント
その他のポイント
紀文おすすめ!おでんレシピ

材料:4人分 | |
---|---|
はんぺん(大判) | 1パック |
焼ちくわ | 1パック |
揚ボール | 1パック |
魚河岸あげ® | 2個 |
紀文つみれ | 1パック |
ちくわぶ | 1パック |
結び昆布 | 4本 |
こんにゃく | 1枚 |
大根 | 300g(1/3本) |
ゆで玉子 | 4個 |
A:汁(つゆ) | 3,000ml |
からし | 適宜 |
作り方 |
---|
|