HOME > 知る > 紀文のお正月 > お正月に関するデータベース > 年とり膳のごちそう「年とり魚」

東のサケ・西のブリの喫食の2011年と2022年の比較

四方を海に囲まれ豊かな漁場が点在する日本では、古くから水産物が様ざまな方法で運搬され、食材として供されてきました。そのもっとも古い形が、古代から行われてきた神饌です。

神饌から時代を経て正月三が日のごちそうとなった、すなわち「おせち料理」は、本来は年とり膳として大晦日にいただくもので、年とり膳のごちそうといえば、サケやブリを代表とする「年とり魚」と称される魚が挙げられました。

今回の調査から、年とり魚の変化が見受けられました。2022年はサケが5位から10位へブリが1位から2位へと変化しました。サケは普段では1位、正月では10位と「特別な日の魚」から「日々食べる身近な魚」へと位置づけが変化してきているといえます。

2011年の調査で魚の調理法から実態を見た際は、ブリの場合は照り焼きもしくは塩焼きであり、他は刺身、煮付けなどでさほどのバリエーションは感じられませんでした。それに対してサケは、スモークサーモンのサラダ、カルパッチョなど洋食への展開が顕著に表れていました。約10年経った2022年もその傾向は加速していると考えられます。

お正月に食べる魚 上位10位

2011年
1位ブリ
2位タイ
3位カズノコ
4位エビ
5位サケ
6位マグロ
7位イカ
8位タラ
9位ニシン
10位サバ
2022年
1位エビ
2位ブリ
3位カズノコ
4位タイ
5位カニ
6位イクラ・スジコ
7位マグロ
8位タコ
9位ホタテ
10位サケ

普段食べる魚 上位10位

2011年
1位サケ
2位サバ
3位アジ
4位カレイ
5位イカ
6位サンマ
7位ブリ
8位マグロ
9位タイ
10位ホッケ
2022年
1位サケ
2位ブリ
3位サバ
4位エビ
5位イカ
6位マグロ
7位アジ
8位サンマ
9位タコ
10位カツオ

正月に食べる魚ランキング

上位3位はエビ・ブリ・カズノコ。5位に新顔のカニがランクイン

  • 1位エビ

    エビ
  • 2位ブリ

    ブリ
  • 3位カズノコ

    カズノコ
1位エビ
2位ブリ
3位カズノコ
4位タイ
5位カニ
6位イクラ・スジコ
7位マグロ
8位タコ
9位ホタテ
10位サケ
11位アワビ
12位イカ
13位ハマチ
14位カンパチ
15位カキ
16位ウナギ
17位ナマコ
18位フグ
19位ヒラメ
20位カツオ
21位ニシン
22位タラ
23位キンキ
24位サバ
25位アジ
25位アナゴ
27位カレイ
27位イワシ
29位ヒラマサ・ヒラス
30位アカガイ
30位コハダ
30位クジラ
30位サワラ
34位カジキ
34位アンコウ
34位ホッケ
34位アユ
38位ワカサギ
39位ハタハタ
40位サンマ
40位コイ
42位ハゼ
43位イカナゴ
43位アカウオ
43位キビナゴ
46位サメ
46位エイ(カスベ・カラカイ)
46位フナ

喫食率・上位10都道府県の分布による地域比較

ここからは、調査を実施した魚の喫食率について、それぞれ上位10都道府県を算出、地図化して、東西に分かれるなどの特徴を持つ魚を選んで比較してみました。

年とり魚

  • 【正月に食べる魚】
    サケ

    サケ
  • 【正月に食べる魚】
    ブリ

    ブリ

共に東西を代表する年とり魚。大晦日にはごちそうを用意して正月の歳神様を迎える準備をする風習があります。「年とり魚」と呼ばれるサケやブリを、塩漬けにするなど工夫して遠くまで運んでいました。
サケのベスト10は、20位内をみても九州の4県と中四国の3県が入る以外は東日本がほとんどを占め、穏やかな東高西低の傾向となりました。ブリはベスト10内の富山を除き、西日本がほとんどを占め、圧倒的な西高東低の結果となりました。

めでたい魚介類

  • 【正月に食べる魚】
    タコ

    タコ
  • 【正月に食べる魚】
    タイ

    タイ

共に縁起物。「タコ」は“多幸”という当て字の通り幸せでいられますようにとの願いが込められています。「タイ」も「めでたい」という言葉が示す通り、正月の他、祝いの引き出物にも欠かせない存在でした。
タコは14位まで東日本が独占し15位以降に鹿児島、滋賀、熊本の3県がランクインする圧倒的な東高西低の結果となりました。タイは瀬戸内海に沿った地域が高く、20位内に秋田が入るのみでこちらも圧倒的な西高東低の結果となりました。

特別調査 紀文・ご当地おせち料理アンケート

調査日程:2022年10月29日(土)~11月4日(金)

調査手法:インターネットによるアンケート記入式

調査対象:20代~60代以上の既婚女性 5,875 人
各都道府県 125人
(各20代 25人、30代 25人、40代 25人、 50代 25人、 60代以上 25人)

調査機関:株式会社マーケティングアプリケーションズおよび株式会社紀文食品

※雑煮の設問は 3,595 人(用意者ベース)

※おせちの設問は 4,891 人(用意者ベース)