地域分布が特徴的なおせち料理
識者の意見を交え実施した、2007年「伝統料理とおせちの調査」並びに2011年「正月・祝い・普段の魚料理調査」の結果を踏まえ、近年のご当地の伝統おせちの出現率を計測するため、両調査で実施した選択肢をできる限り採用し、本調査を行いました。
HOME > 知る > 紀文のお正月 > 正月に関するデータベース > 伝統料理を含めたおせち料理49品での調査
識者の意見を交え実施した、2007年「伝統料理とおせちの調査」並びに2011年「正月・祝い・普段の魚料理調査」の結果を踏まえ、近年のご当地の伝統おせちの出現率を計測するため、両調査で実施した選択肢をできる限り採用し、本調査を行いました。
2022年のお正月に自宅で用意したおせち料理の用意率ランキングは、1位:かまぼこ(83.2%:以下%)、2位:雑煮(73.5)、3位:黒豆(68.9)、4位:伊達巻(65.8)、5位:カズノコ(58.6)、6位:栗きんとん(52.2)、7位:昆布巻(51.3)、8位:エビ(46.4)、9位:紅白なます(43.9)、10位:煮しめ(43.5)となりました。
ランキング | おせちの具材 |
![]() | かまぼこ |
---|---|
![]() | 雑煮 |
![]() | 黒豆 |
4位 | 伊達巻 |
5位 | カズノコ |
6位 | 栗きんとん |
7位 | 昆布巻 |
8位 | エビ |
9位 | 紅白なます |
10位 | 煮しめ |
11位 | だし巻き・厚焼玉子 |
---|---|
12位 | 田作り(ごまめ) |
13位 | イクラ・スジコ |
14位 | なると巻・つと |
15位 | ブリの焼き物 |
16位 | たたきゴボウ・酢ゴボウ |
17位 | 酢ダコ |
18位 | 栗甘露煮 |
19位 | きんぴらゴボウ |
20位 | 金時豆 |
21位 | 茶碗蒸し |
22位 | 魚の子の煮物 |
23位 | アワビの煮物 |
24位 | サケの焼き物 |
---|---|
25位 | ゴボウ八幡巻 |
26位 | 氷頭なます |
27位 | 魚の甘露煮(ふな・はぜなど) |
27位 | 柿なます |
29位 | 干し柿 |
30位 | きんかん甘露煮 |
31位 | 棒ダラ |
32位 | 飯寿司(いずし)・なれずし |
33位 | 錦玉子 |
34位 | クワイ |
35位 | タイの焼き物 |
35位 | 酢バス |
35位 | 長老木・長老喜・長老貴(ちょろぎ) |
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38位 | ようかん・水ようかん |
39位 | イカニンジン |
40位 | 小鯛漬け |
40位 | のっぺい |
42位 | からしレンコン |
43位 | 田芋田楽 |
44位 | 花豆 |
45位 | イワシ |
46位 | 小肌漬け |
47位 | アカガイ・サルボウの煮物 |
48位 | 浸し豆・酢豆(青大豆) |
49位 | べろべろ・えびす(卵の寒天寄せ) |
ここからは、調査を実施した50種類のおせち料理の用意率について、それぞれ上位10都道府県を算出、地図化して、東西に分かれるなどの特徴を持つおせち料理を選んで比較してみました。
共に卵を焼いた料理。「伊達巻」は魚のすり身に卵黄、砂糖などを混ぜて焼き、棒状に巻いた料理。「だし巻き・厚焼玉子」は溶き卵にだしや砂糖を加え巻き込んで焼く料理。
伊達巻は全国平均が65.8%と用意率が高い料理。20位内に九州北部の3県と山口県がランクインしましたが、はっきりとした東高西低となり、一方、だし巻き・厚焼玉子は西日本と中部地方の県がランクインした穏やかな西高東低となりました。
共に縁起物であるクリを使った甘い料理。「栗きんとん」はイモやクリなどの餡とクリを和えたもの、「栗甘露煮」は砂糖や蜜でクリを甘く煮たもの。
栗きんとんは全国平均が52.2%と用意率が高いおせち料理です。20位内には中国・九州の5県がランクインし、甘露煮より若干穏やかな東西分布となりました。一方、栗甘露煮は20位内をみても、西日本とフォッサマグナの西側に主に位置する中部で独占し、西高東低がみてとれます。
共に地中に根を張ることから縁起が良いとされるゴボウを使った料理。「きんぴらゴボウ」はゴボウを砂糖や醤油で炒め煮したもので、「たたきゴボウ」は江戸時代の書物にも記載されている歴史のあるおせち料理。
きんぴらゴボウは、3位に大分がランクインするも全体では穏やかな東高西低になりました。これに対し、たたきゴボウは20位内に秋田が18位にランクインするだけで、圧倒的な西高東低となりました。
調査日程:2022年10月29日(土)~11月4日(金)
調査手法:インターネットによるアンケート記入式
調査対象:20代~60代以上の既婚女性 5,875 人
各都道府県 125人
(各20代 25人、30代 25人、40代 25人、 50代 25人、 60代以上 25人)
調査機関:株式会社マーケティングアプリケーションズおよび株式会社紀文食品
※雑煮の設問は 3,595 人(用意者ベース)
※おせちの設問は 4,891 人(用意者ベース)