自他ともに認めるお酒大好き料理研究家、藤井恵さん。おつまみの本を多数出版されています。実は藤井さん、年末に本格的なおせちの三段重を作り、元旦に「年神様」へお供えした後、実家に親族が集い、おせちやごちそうを肴に宴会を行っているとか。そこで、おせちにはどんなお酒が合うか、藤井さん流のペアリングを選んでもらいました。
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自他ともに認めるお酒大好き料理研究家、藤井恵さん。おつまみの本を多数出版されています。実は藤井さん、年末に本格的なおせちの三段重を作り、元旦に「年神様」へお供えした後、実家に親族が集い、おせちやごちそうを肴に宴会を行っているとか。そこで、おせちにはどんなお酒が合うか、藤井さん流のペアリングを選んでもらいました。
▼おせちの名称をクリックすると藤井さんおすすめのお酒とコメントが現れます
※1 オレンジワイン=ワイン第4のカテゴリー。白ぶどうを使って赤ワインのように作る。オレンジ色をしている。
※2 IPAビール=India Pale Aleの略。やや高めのアルコールで、ホップの風味が強く、明るい琥珀色をしている。
今回、改めておせちとお酒とのペアリングをいろいろ試してみて、さまざまな発見がありました。濃厚な料理に濃厚なお酒、酸っぱい料理に酸っぱいお酒というのは王道ですが、その真逆もおもしろい。和食であるおせちには日本酒が合うのは当然ですが、最近流行のクラフトビールやオレンジワインでも新発見がありました。ペアリングは無限大ですね。
とくに私のおすすめのペアリングは「黒豆とブランデー」「栗きんとんとオレンジワイン(白ワインでも)」「小肌粟漬と梅酒」です。「伊達巻とブランデー」も大人のデザートとしておすすめです。みなさんも「おせちパーティー」を開いて、いろいろなお酒を持ち寄り、自分流のペアリングにチャレンジしてみてください。
わが家ではお正月の風習を大切にしています。門松としめかざりを飾り、おせちと鏡餅を準備し、元日の朝に自宅で家族の健康と幸せを願い、年神様とおせちをいただきます(写真は2019年元旦の食膳)。その後、身支度を調えて外出、私の実家のそばにある先祖の墓参りを済ませてから実家に行き、広間にテーブルをずらっと並べて大宴会がはじまるというわけです。
おせちは、かまぼこや三種の祝肴をはじめ、煮もの、焼きものなど、とてもバラエティーに富んでいて食べ飽きないですね。毎年、元日に親族6家族が集まって大宴会を行っていますが、おせちは酒の肴になるので、三段重3セットをその日のうちに食べ切ってしまいます。子どもにも好評で、甥っ子・姪っ子も喜んで食べています。その日に食べ切ってしまうので味は薄めです。
私の実家で行われる元日の宴会用に、おせちの三段重を3セット用意しています(写真参照)。かまぼこ以外はすべて手作りで、黒豆は27日から準備しますが、それ以外は大晦日に作り、元日の朝に重箱に詰めます。内容としては、きんとんは「栗きんとん」と「オレンジきんとん」の2種、なますも大根・ニンジンの「酢なます」と、しいたけ・油揚げ・大根・ニンジン・白滝をごま酢和えにした「五目なます」を作ります。「煮しめ」も濃い味と薄味の2種。焼き魚はサワラが中心。肉巻きや焼き豚なども入ります。これだけの量をお酒とともに味わい、宴会は7時間にも及びます……。私たち家族はおせちとお酒が大好きなんですよ。
ペアリングの部分の料理の数々は、紀文が2010年より実施している”お正月やおせち”などに関する全国主婦を対象にしたアンケートの2018年版(対象7,015人)と2019年版(対象7,015人)の「用意したおせち料理」「おせちと一緒に並んだ料理」の項目から抽出したものです。