HOME > 知る > 練りもの教室 > データ:白・黒・茶・緑・桃色のはんぺん

紀文アカデミー

  • おでん教室

  • 練りもの教室

  • 鍋教室

  • 伝統食品教室

  • 正月教室

  • 紀文ペディア

練りもの教室

白・黒・茶・緑・桃色のはんぺん

  • 株式会社紀文食品

全国で「はんぺん」と呼ばれるものはたくさんあり、色も形も食感も様ざま。原料となる魚の種類も異なります。全国の既婚女性に、はんぺんと呼ばれる練りものの認知率を調査する「はんぺんに関するアンケート」を実施し、それぞれ各はんぺんの認知度を日本地図に表現しました。

調査の方法

全国ではんぺんと呼ばれる練りものの、呼び名をふせて、商品画像とそのはんぺんの特徴(食感など)のみを記載したものをご覧いただいた後、そのはんぺんを知っているかをお答えいただくという調査。

※調査対象・人数などの概要はページの最後をご覧ください。

なぜ、いろいろなはんぺんが全国にあるの?

全国では、はんぺんと呼ばれるものには全国的な知名度のものから、ご当地の隠れた産物までたくさんあります。みなさんがご存じの白くてフワフワのはんぺんのほか、黒・茶・緑・桃色のものもあり、実にいろいろなはんぺんが食されています。
日本は四方を海に囲まれ、地場の魚がたくさん獲れます。冷蔵庫もなく物流網が発展していない時代、腐敗しやすい魚を上手にいただく先人の知恵である“練りもの”は、全国各地で発展しました。まさに“魚食(ぎょしょく)の国”ならではですね。

白・黒・茶・緑・桃色のはんぺんの認知率

“白色”はんぺん
“白色”はんぺん 浮きはんぺん、はんぺん

●特徴:スケソウダラなどのすり身に卵白・やまいもなどを加えてすり上げ、ホイップ状になるまで空気を抱かせた後、熱湯に浮かせてゆでることから「浮きはんぺん」と分類される。白色でソフトな食感が特徴であり、四角やかまくら型をしている。カレー・ツナなどの具を挟んだサンドはんぺんや、あられタイプもある。
●認知率:全国的に認知率が高く、福井と岐阜以外は80%以上。東日本と比べると西日本は低いものの、差の開きは少なく全国的に高い。

“黒色”はんぺん
“黒色”はんぺん 黒はんぺん、はんぺん、イワシはんぺん

●特徴:イワシ、サバなどの赤身系のすり身を使用し、半月型の灰白色をしている。しっかりとした食感。串刺しが特徴のご当地おでん“しぞーおかおでん(静岡おでん)”の具として有名。フライやそのままでも食す。「はんぺん」、「黒はんぺん」、「イワシはんぺん」という名前で呼ばれている。
●認知率:静岡が70%台と、2位以下を引き離してトップ。隣接する山梨、愛知が40%台と続く。マスコミなどで「ご当地おでん」が取り上げられたことから、東海エリアから東北、関西エリアにかけて広がったと思われる。

“茶色”はんぺん
“茶色”はんぺん はんぺん、はんぺい、揚げはん

●特徴:すり身を揚げた練りもので、日本各地では、色や形、味わいも違うものが存在するとともに、実に様ざまな名前で呼ばれている。「さつま揚」というのは関東を中心にした地域での呼び名で、関西では「てんぷら」、鹿児島では「つけあげ」、沖縄では「チキアギ」と呼ばれ、中部エリアに「はんぺん」「はんぺい」「揚げはん」と呼ぶ地域が点在する。
●認知率:福井・岐阜・愛知が70%台、愛知に隣接する静岡と三重県が60%台と、中部地方での認知率が高い。

“緑色・桃色”はんぺん
“緑色・桃色”はんぺん はんぺん

●特徴:棒状をしていて、カラフルな色が特徴の練りもの。「蒸し板かまぼこ」のような食感。長崎ではちゃんぽんや皿うどんの具として欠かせない一品。緑色のものは、野菜高騰の時に彩りとして使われたと言われている。長崎には球状で赤白のものもあり、卓袱料理に使われるそう。「二色ハンペン」「玉はんぺん」と称されるものもある。
●認知率:50%台と、長崎のみ局所的に突出。長崎から九州、中四国を飛び越えて中部から関東にかけて10%前後出現。

全国はんぺんマップ

全国はんぺんマップ
  • 浮きはんぺんタイプ

    関東発祥の練りもの。白くて四角、またはかまくら型をしていて、ふんわり柔らかい食感のはんぺん。熱湯に浮かせてゆで上げることから「浮きはんぺん」と分類される。

  • 梅花はんぺんタイプ

    神奈川の名産品。紅白を色合いで梅の花の形をした、コシがあってしかも柔らかな食感のはんぺん。

  • 黒はんぺんタイプ

    静岡・中部地区の名産品。イワシやサバを原料としているので灰白色で、半月型をしており、しっかりした食感のはんぺん。静岡おでんで有名。

  • 白はんぺん(静岡・西部)タイプ

    静岡・西部の名産品。蒸し上げてつくる練りもの。白くて4本筋が入った楕円形をしたものが多く、しっかりとした食感のはんぺん。

  • さつま揚タイプ

    すり身を揚げてつくる練りもの。呼び名は「東日本=さつま揚」「西日本=てんぷら」が多く、「愛知・岐阜など=はんぺん」「鹿児島=つけあげ」なども散見され、全国で異なる。

  • 伊勢はんぺんタイプ

    三重県の名産。白くて薄い円形をしており、山芋(伊勢いも)でのばしたプニプニした食感の柔らかいはんぺん。はんぺいとも言う。

  • あごはんぺん/あご半べんタイプ

    島根県など山陰地方の名産。飛び魚(あご)を原料とし、やまいもとでんぷんでつないださつま揚やかまぼこに近い弾力のあるはんぺん。

  • 長崎はんぺん/玉はんぺんタイプ

    長崎の名産。赤や緑、紅白などのカラフルな色が特徴で、かまぼこのような食感のはんぺん。「かまぼこ」と称されることが多い。ちゃんぽんの具として用いられる。

  • 玉子焼タイプ

    卵や砂糖、豆腐などが混ぜ込んであり、黄色味を帯びたしっかりした食感の練りもの。鹿児島で手焼きはんぺんと称されることもある。

※ここで挙げた練りものは、該当都道府県の全域的なものではなく、県内に局所的に出現するものもあります。

調査の方法

調査の方法と調査の概要は以下の通り。

●調査の内容:
全国ではんぺんと呼ばれる練りものの、呼び名をふせて、商品画像とそのはんぺんの特徴(食感など)のみを記載したものを見ていただき、そのはんぺんを知っているかをお答えいただく。

●調査名:はんぺんに関するアンケート調査
●調査機関:株式会社マクロミルおよび株式会社紀文食品
●調査方法:インターネットリサーチ
●調査地域:47都道府県
●調査対象:30代から60代の専業主婦を中心とした既婚女性
●調査時期:2016年9月26日~9月30日
●サンプル数:5,795人

都道府県別・年代別に各30サンプルを目標に回収。目標サンプル数に達しなかった割付セルがあったためウェイトバック集計を実施。

※ウェイトバッグとは:株式マクロミルの解説ページへ