原料魚の種類とその用途
スケトウダラ
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用途 | かまぼこ・ちくわ・はんぺん・さつま揚・伊達巻 |
特徴 | 下顎が上顎より長く突き出ている。卵巣は塩漬し、タラコにする。 |
ホッケ
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用途 | ちくわ・さつま揚 |
特徴 | 「𩸽」という漢字をあてるのは、幼魚が美しい青緑色をしているからと言われる。 |
アジ
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用途 | つみれ・ちくわ |
特徴 | 体は紡錘形で、左右中央にゼイゴという鱗が一列に並ぶ。 |
マイワシ
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用途 | つみれ |
特徴 | 全長25cm位。体はやや円筒状で長く、体側に7個くらいの斑点が並んでいる。 |
キントキダイ
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用途 | かまぼこ・ちくわ・はんぺん・さつま揚 |
特徴 | 体の色はきれいな赤色で、名前の金時の由来となっている。 |
イトヨリダイ
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用途 | かまぼこ・ちくわ・はんぺん・さつま揚 |
特徴 | 全長50cm位。鮮やかな赤色で、黄色の縦線が数条ある。 |
シログチ
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用途 | かまぼこ・ちくわ・さつま揚 |
特徴 | 別名イシモチ。頭骨の中に耳石を持つことから、この名がついたと言われる。 |
タチウオ
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用途 | ちくわ・さつま揚 |
特徴 | 刀のように平たくて長いのでこの名が。体を垂直にして立ち泳ぎをしている。 |
ハモ
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用途 | ちくわ・さつま揚 |
特徴 | 体は円筒状で、背びれ、尾びれ、尻びれが一つに連続している。 |
ヨシキリザメ
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用途 | はんぺん |
特徴 | 体は紡錘形。体色は、背部は黒みを帯びた青灰色、腹部は銀白色。 |
レンコダイ
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用途 | ちくわ・さつま揚・はんぺん |
特徴 | キダイともいう。全長40cm位、体色は黄赤色を帯び、背部に黄色斑がある。 |
クロカジキ
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用途 | はんぺん |
特徴 | 体長は4.5m余り、体重は約900kgにも及ぶ。肉色は淡い桃色である。 |
魚種による味の相違
魚種による味の相違はイノシン酸、アミノ酸などの旨み成分、脂肪含量の差によります。足の強さの違いは、魚肉のたんぱく質組成や性質が違うとされ、足の弱い魚はミオシン含量が少なく、足が強いと言われる魚は、ミオシン含量が多いと言われています。
練りものの原料魚の変遷
享禄元年(1528年)に書かれた『宗五大草紙』に「かまぼこはなまづ本也」として、本来のかまぼこ原料はナマズであったと記し、続いてハモ、イカ、タイ、スズキ、キス、アワビ、カマスなどを載せています。元禄6年(1693年)刊の『本朝食鑑』(人見必大著)では上記以外にアマダイ、ヒラメ、ハゼ、ボラ、サケ、エビ、フカなどが載っています。いずれも地元沿岸の鮮魚が原料でした。
現在、多くの練りものは、日本で開発された冷凍すり身の技術を用いられています。スケトウダラ、ホッケ、イトヨリダイ、タイ、アジなどの冷凍すり身が世界各国の船上や陸上の工場で生産され、練りものとなっています。