報道用資料 「おでん手帖 ~4月号 筍おでん~」について
更新日:2011年02月18日
紀文・おでん手帖
~毎月お届けする、野崎洋光さんの季節のおでんレシピ~
< 4 月号 筍(たけのこ)おでん >
現代の日本料理界を代表する料理人、野﨑洋光さんに作っていただく季節のおでん。今月は旬の筍や、わかめ、ふきなど、春らしい食材の旨味と香りを楽しむおでんです。
「今回のレシピでは、大根おろしの汁を使った野﨑流筍のアク抜きの方法をご紹介します。下ごしらえを手軽に済ませて、筍の旨味と食感をおでんで味わってください。」とおっしゃる野﨑さん。レシピのポイントや旬の食材についても併せて伺いました。
調理や下ごしらえは食材に合わせて工夫を
日本料理では、旬の食材に着目し、そこから素材の持ち味を生かした調理法を生みだしてきました。しかし、時代とともに食材そのものや人びとの生活環境は変化していますから、新しい調理法を取り入れることも必要です。
筍のアク抜きは、皮をむかずに米ぬかや赤とうがらしと一緒にゆでるのが一般的ですが、今回は、塩と水を加えた大根おろしの汁に1 時間ほど浸す方法をご紹介しています。生の筍が持つシャキッとした食感を残しながらしっかりとアクを抜くことができるので、ぜひお試しください。
旬の味は格別、時には手間のかかる食材にも挑戦して
現代では、一年を通して食べることができる食材が増えていますが、それぞれのおいしさを十分に堪能できるのは、やはり、旬の時期でしょう。
食材が簡単に手に入る便利な時代だからこそ、旬のおいしさを大切にし、手間をかけた分だけ感動を味わえる、季節ならではの味を楽しんで欲しいですね。
調味料の分量を加減して、素材の味を生かしましょう
おでんは食材そのものの旨味を味わう料理ですので、調味料の分量が重要です。食材本来の味を生かすため、味付けはシンプルにし、中心部は素材そのものの味を残したものにしましょう。また、低い温度からゆっくりと煮ることで、食材に味が入りやすくなります。
練り製品から出る旨味のあるコクと、筍とわかめの香りが調和した、春を感じさせる素材の味をお楽しみください。
<筍おでん レシピ>
材料:4 人分
- 筍(皮をむいたもの) 200g
- 笹かま 1 パック
- つみれ 1 パック
- 揚ボール 1 パック
- わかめ(戻したもの) 80g
- ふき 2 本
-
- A
- 水 1000cc
- 薄口しょうゆ 50cc
- 酒 20cc
- 昆布 10×10cm
-
- B
- 大根おろし汁 150cc
- 水 150cc
- 塩 3g
作り方
- 1. 筍は、穂先は5cm 長さほど、軸の部分は好みの大きさに切り、B に1 時間ほど浸してアクを抜く。
- 2. ふきは板ずりしてから熱湯でゆで、水にとる。筋をとり、5cm 長さに切りそろえる。
- 3. 鍋に湯を沸かし、筍を5 分間ゆでる。笹かま、つみれ、揚ボールは霜降りする。
- 4. 鍋にA と3 を入れ、中火にかける。沸騰直前に、2 とわかめを入れ、弱火で1 分ほど煮て、仕あげる。
※板ずりとは:食材の下処理で、まな板のうえで、塩をふって手のひらで押さえながらこすりつけるように転がすこと。色鮮やかになり、表面のでこぼこを均一にならして味のなじみがよくなる。ふきの場合は、アクが抜け、皮もむきやすくなる。
※霜降りとは:食材の下処理で、サッと熱湯に通すこと。表面のぬめりやくさみを取り除き、その後の加熱によりうまみが抜けるのを抑える目的で行う。

<今月の旬の食材 筍>
掘りたてのものは生でも食べることができますが、時間がたったものはアクやえぐみがあるので、必ず下ごしらえをしましょう。米ぬかや赤とうがらしを入れて、皮のままゆでるのが一般的ですが、今回ご紹介した大根おろしの汁を使った方法も手軽でおすすめです。
食感のやわらかい穂先は和えものや酢のものに、軸の部分は炒めものや煮ものに向いています。

著書に、「日本料理 味付け便利帳」(柴田書店)など多数。
次回(5 月号)は、
「柏おでん」のレシピをお届けします。
2011 年2 月
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