報道用資料 「おでん手帖 ~2月号 粕おでん~」について
更新日:2010年12月18日
紀文・おでん手帖
~毎月お届けする、野崎洋光さんの季節のおでんレシピ~
< 2 月号 粕おでん >
現代の日本料理界を代表する料理人、野﨑洋光さんに作っていただく季節のおでん。今月は酒粕で仕たてたおでんを紹介します。
「今回のおでんは、酒粕を加えて大人の好む風味に仕あげました。寒い時期だからこそ、体も心も温まる一品をお楽しみください。」とおっしゃる野﨑さん。レシピのポイントや旬の食材についても併せて伺いました。
家庭料理の醍醐味は素朴であっても心がこもっていること
家庭料理のよいところは、決まった料理をタイミングよく提供しなければいけないプロの料理とは違い、家族の好みに合わせたものを食べごろで出すことができる点でしょう。できたての料理をすぐに味わうことは、何よりのごちそうです。
また、旬の食材を取り入れ、季節や食べる人の体調に合わせた献立を考えることも大切です。今の時期のように寒いときには体の温まる献立を考えて出すことで、作り手の心遣いが食べる側に伝わり、心が温まる料理となるでしょう。
家庭料理に贅沢な食材は必要ありません。素朴であっても心がこもっていること。それが家庭料理の醍醐味であり、最高のおもてなしです。
噛むことは日本のすばらしい食文化
日本料理は食感を重んじ、「弾力」や「歯ごたえ」なども大切な要素の一つです。また、食べものをしっかりと咀嚼することは、消化を助けることにつながります。このように、日本人は昔から噛む文化を大事にしています。
今回のおでんは、酒粕を加えたとろりとした汁に、練り製品や大根とごぼうの噛みごたえのある根菜類を入れて、食感の組み合わせを楽しめるようにしました。冬場はとくに根菜類がおいしくなる季節です。おでんにもたっぷりと入れて、食感の美味を味わいながら噛む力を養いましょう。
<粕おでん レシピ>
材料:4 人分
-
- A
- さつま揚(巾着) 1 パック
- 揚ボール 1 パック
- 紀文つみれ 4 個
- 魚河岸あげプレーン 1 パック
- 塩鮭 (切り身) 4 切れ
- 大根 1/7 本(5cm)
- ごぼう 1/2 本
- こんにゃく 1 枚
- 餅 4 個
- せり 1 束
-
- B
- 水 200cc
- 昆布 15×15cm
- 味噌 160g
- 練り酒粕 500g
作り方
- 1. 大根は皮をむき、水から下ゆでし、幅1.5cm の拍子木切りにする。ごぼうはよく洗い、皮付きのまま4ツ割りにし、3 等分にする。こんにゃくは下ゆでし、格子状に切り目を入れ、大根の大きさにそろえて切る。せりは色よくゆで、3 等分にする。
- 2. 塩鮭は半分に切り、焼く。餅は軽く焼いておく。
- 3. 鍋に湯を沸かし、A とごぼうを入れて霜降りをする。
- 4. 土鍋にB と大根、ごぼう、こんにゃく、塩鮭、A を入れ、中火で煮る。ひと煮たちしたら、味噌と酒粕を溶かし入れ、味を整える。
- 5. 餅を入れて、仕あげにせりを散らす。
※霜降りとは: 食材の下処理で、サッと熱湯に通すこと。表面のぬめりやくさみを取り除き、その後の加熱によりうまみが抜けるのを抑える目的で行う。
※本レシピは、2006 年発行の「紀文・四季のおでん 秋・冬編」にてご紹介したレシピです。

<今月の旬の食材 酒粕>
酒粕をおでんや鍋ものに使うときは、板状のものより、練り状のものがおすすめです。やわらかく汁に溶けやすいため調理が手軽なうえ、風味も豊かです。
酒粕のおでんには、塩鮭のように身がしまって塩味のする、崩れにくい具材が向いています。

野﨑 洋光(のざき・ひろみつ)さんプロフィール
1953 年福島県生まれ。武蔵野栄養専門学校卒業。1980 年「とく山」の料理長に、1989 年に「分とく山」を開店し、総料理長となる。和食の技と素材の味を活かした家庭料理のレシピで定評がある。
著書に、「日本料理 味付け便利帳」(柴田書店)など多数。
次回(3 月号)は、
「華おでん」のレシピをお届けします。
2010年12月
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