報道用資料 「おでん手帖 ~11月号 きのこおでん~」について
更新日:2010年09月27日
紀文・おでん手帖
~毎月お届けする、野﨑洋光さんの季節のおでんレシピ~
<11月号 きのこおでん>
現代の日本料理界を代表する料理人、野﨑洋光さんに作っていただく季節のおでん。今月はきのこのおでんを紹介します。
「香り、歯ざわり、味わいなど、それぞれ違った4種のきのこの風味を、おでんで楽しんでください。」とおっしゃる野﨑さん。レシピのポイントや旬の食材についても併せて伺いました。

<今月の野﨑流ポイント>
下ごしらえで最も
重要なのは‥・
【霜降り】
食材の下処理で、サツと熱湯に通すこと。
表面のぬめりやくさみを取り除き、さらに、その後の加熱によりうまみが抜けるのを抑える目的で行う。
おでんをおいしく作るには、“霜降り”が肝心
きのこ類は、洗わずそのまま調理している方も多いと思いますが、とくに栽培されたきのこには独特のくさみやアクがあるので、どのような料理に使うときも霜降りするとよいでしょう。
肉や魚、野菜やきのこなど、食材は空気に触れていることによって酸化が進みますから、霜降りをすることで、表面の汚れや酸化したアクの部分など、雑味を取り除く必要があります。また、味が馴染む下地を作ることにもなります。こうした下処理で素材の旨味をぐんと引き出すことができるので、必ず行って欲しいですね。
“地産地消”を取り入れ、滋味豊かなおでんを
日本には、古くから「身土不二」という考え方があり、先人たちは何百年にもわたって、季節を取り入れ地元で収穫された素材を生かした料理を、数多く残しています。そして、そういった日本の食文化を改めて見直すことは、とても大切だと思います。
家庭でも、簡単で素材の味わいが生きた料理を食して欲しいものです。まずはおでんで地元の食材を取り入れた食事を楽しんではいかがでしょうか。
きのこの旨味を味わう「きのこおでん」
「きのこおでん」は、きのこの風味や歯ざわりを楽しむおでんです。旨味成分を含みよいだしがでるきのこ類は、おでんにぴったりの食材。一年中食べられるきのこですが、天然ものは風味や旨味が格別です。
この時期にしか味わえない秋の味覚をぜひ取り入れてください。
おでんは煮すぎず、温め直しには電子レンジを
句の食材の味を楽しむ季節のおでんは、サッと火を入れるだけで作ることができる手軽さも魅力です。
温め直すたびに煮すぎると、素材の味を生かしきれませんので、煮返す必要のない電子レンジを活用してください。作りたての風合いを味わえるのは家庭料理ならではですから、できるだけ美味しい状態のうちに召しあがって欲しいですね。
<きのこおでんレシピ>
材料:4 人分
- さつま揚 1パック
- はんぺん大判 1パック
- マリーン(カニ風味蒲鉾) 12本
- しいたけ 4個
- しめじ 1パック
- えのきだけ 1パック
- なめこ 1パック
- 三つ葉 1/2束
- 柚(皮を千切り) 適宜
-
- A
- 水 1000cc
- 薄口しょうゆ 40cc
- 酒 20cc
- 昆布 10×10cm
作り方
- 1.しいだけは、軸を取り除く。しめじは石づきを取り、房ごとに小分けにする。えのきだけは、石づきを取りほぐす。
- 2.はんぺんは、マリーンの大きさに切る。
- 3.三つ葉はサッとゆで、食べやすい大きさに切る。
- 4.鍋にお湯を沸かし、きのこ類、さつま揚を入れて30秒したらザルに取り、汁気を切る。(この工程を霜降りという)
- 5.鍋にAときのこ類、さつま揚を入れ、火にかける。沸騰したら、はんぺん、マリーン、三つ葉と柚の皮を入れる。

<今月の旬の食材 きのこ>
旨味成分がたっぷりのきのこは、よいだしが出るので、おでんに適した食材です。歯ごたえや風味を生かすため、火を通しすぎないよう手早く調理しましょう。
えのきだけやしめじは、石づきにハリがあり、みずみずしいものを選ぶようにしましょう。

野﨑 洋光(のざき・ひろみつ)さんプロフィール
1953 年福島県生まれ。武蔵野栄養専門学校卒業。1980 年「とく山」の料理長に、1989 年に「分とく山」を開店し、総料理長となる。和食の技と素材の味を活かした家庭料理のレシピで定評がある。
著書に、「野﨑洋光の一膳ごはん」(家の光協会)など多数。
次回(12月号)は、
「海鮮おでん」のレシピをお届けします。
2010年9月
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