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技術者インタビュー

機械・電気系を専攻されている方の中には、「食品業界に興味はあるけれど、技術系の仕事って実際にはどんなことをしているの?」と思っている方も多いのではないでしょうか。そこで、今回、設備開発部門において第一線で活躍している社員にインタビューを行いました。1990年入社 工学部出身新規商品開発部 増田 浩二

1990年入社 工学部出身新規商品開発部 増田 浩二
技術者インタビュー

まず、紀文食品に入社しようと思ったのはどんな理由からですか?

第一に食べることが好きだったので、食品会社を志望していました。その中で、練り製品業界でのリーディングカンパニーである紀文食品なら、自分が今まで学んできた知識や技能を活かせると思ったからです。

そして入社してからは設備開発部門の仕事に携わるわけですが、この部門での役割とはどのようなものですか?

端的に言えば、既存の設備では製造することができない新商品や新しい作り方を考え、開発することです。また、現場で効率的な作業ができるように設備の自動化や制御技術の開発も行っています。

工場の模様

現場という言葉がでてきましたが、意外にも工場での勤務経験がないんですね。

そうなんです。今まで工場で勤務する経験がなかったので、非常に苦労した部分もあります。やはり、こういう業務に携わるのであれば、現場で自社の商品が実際にどのように作られているのかを知っておくことは必要ですし、それと、人間関係ですね。当然、機械設備を導入する際には工場で試運転を行うのですが、その時に現場の担当者と面識があれば忌憚のない意見交換もでき、改善などもスムーズに行なえますから。

機械造りと言えば現在の紀文の看板商品である『チーちく®』の機械開発に携わったということですが、具体的に当時のエピソードを聞かせてもらえますか。

チーちくもともと『チーちく®』は会長の熱い思いから始まったプロジェクトで、紀文らしい商品に育てていこうと、全社一丸となって製造・販売にあたりました。機械開発に関しては、新しいコンセプトの商品だったこともあり、既存の機械の各種部品を組み合わせ、試行錯誤しながら独自に試作機を製作しました。また、実際に工場で製造ラインに携わっている人にも開発の段階から参画してもらい、商品を製造する時のことだけでなく、この構成だと掃除の際に分解しにくいなど、現場の生の声を聞くことができました。さらに、新設備ということで、故障時などを想定した機械保全教育も開かれ、工場側と設備開発側の良い意見交換の場となりました。 それと当時、私は入社6年目だったのですが、それまで携わってきた機械加工や電気関係の仕事よりも、『チーちく®』の機械開発にはそれ以上の知識や技術が必要でした。もちろん自分でも積極的に勉強しましたが、現場の人と一体になって開発を行なったことによって、よりスキルアップできたと思っています。 また、『チーちく®』も当初は通常の竹輪と同じ位のサイズだったのですが、噛み切ったときにチーズが垂れてしまい食べにくいという声もあり、後に現在の一口サイズになりました。小さくなってもチーズのボリューム感が損なわれないようにするために非常に苦労しました。長く付き合っている商品なので、愛着も大きいですね。

この仕事に携わっていて楽しいと思ったこと、また辛いと思ったことはどんなことですか?

商品開発の模様楽しいと思ったことは、やはり手掛けた商品が店頭に並び、お客様が購入して満足してもらえたときですね。この一言に尽きます。逆に辛いと思ったことは、商品開発などからの「こんな機械がほしい」という要望に応えられなかったときですね。ですが、そんな経験も自分の技量の引き出しのひとつとして増やし、他に役立てていこうと思っています。振り返ってみると、当時は辛いと思ったことも今となればどれも自分の糧となっています。すぐに成果が挙げられなかったからといって、落ち込む必要はないと思います。「ものづくり」をひとつひとつ着実に身に着けていけばいいのだということを学びました。何でもそうですが、たくさん失敗しながら覚えていけばいいのじゃないのかなと思います。

最後に機械・電気系の学生の皆さんにメッセージをお願いします。

紀文食品という会社は、やりたいことを後押ししてくれる会社です。これからの設備開発は同じ業種だけを見ていれば良いという時代ではありません。異業種にも積極的に目を向け、良いところをどんどん吸収していく時代です。紀文ではよく「変えてはいけないもの、変わらなくてはならないもの」という言葉を使いますが、その精神は設備開発にも活きています。技能の向上・伝承という観点から当社には技術・技能者に対して「専門職制度」という制度も設けられていて、技術・技能のスキルアップや後継者の育成を支援してくれています。 食品業界で自分は何ができるのか、そう思っている学生さんも多いと思いますが、逆にひとつでもいいですから「自分はこういうことをやってみたい」ということを決めて就職活動を頑張ってほしいと思います。

今回のインタビューの中にもあるように、斬新なアイデアがあってもそれを具現化する技術がなければ、新商品というものは生まれません。特に「チーちく®」の機械開発のウラ話はその代表的な話です。 また、本年度は機械・電気系の学生さんを積極採用しています。当社に興味をお持ちの方、学校で習得した技術・技能のスキルアップを目指す方は、是非ご応募ください。