年神様(としがみさま)は、家々に1年の実りと幸せをもたらすために、高い山から降りてくると考えられている新年の神様です。「正月様」「歳徳神(としとくじん)」とも呼ばれています。
昔、死んだ人の魂は田畑や山の神になり、正月には年神となって、子孫の繁栄を見守ってくれるのだと考えていました。つまり、年神様は祖先の神様でもあり、農耕の神様でもありました。今も残る正月の様々な風習は、年神様をお迎えするために行われた大切なものです。

1月15日を小正月(こしょうがつ)といい、小豆がゆを作って食べる風習があります。小豆がゆを食べることで1年の豊作を願いました。これは、小豆のように赤い色の食べものは邪気を払うと考えられているためで、今もお祝いごとの席には、小豆を使った赤飯が供される習慣があります。
小正月の頃には、左義長(どんど焼き)が行われます。また、秋田の「なまはげ」や「かまくら」など、地方色豊かな行事も行われています。
小正月の1月15日前後に行われる左義長(どんど焼き)は、神社や寺の境内に、門松やしめ飾りなどを持ち寄って燃やす火祭りです。新年に訪れた年神様は、その煙に乗って天上に帰っていくと信じられていました。その時の炎で焼いた餅を食べると、その年は無病息災であるなど、様々ないい伝えがあります。
※「日本人のしきたり」 飯倉晴武編著 (青春出版社)より抄録