

年が明けると、「あけましておめでとう」と挨拶をします。でもなぜ、おめでたいのでしょう? それは、新たな年を迎えるから。では、新たな年を迎えるというのはどういうことかといえば、これは年神さま(年徳神などとも呼ばれます)をお迎えするということであって、だから、おめでたいのです。でも年神さまって、いったいどんな神さまなのでしょうか。お正月以外では聞かないけれど、いったい普段はどこで何をしているのか、考えてみれば不思議です。
神さまなら、神社だろうと思って探してみますと、確かに「大歳神社(おおとしじんじゃ)」などで年神さまを祀っている例が見られます。では、全国の年神さまはそこからやって来るのかというと、決してそういうわけではないのです。
私たちのところにやって来る年神さまというのは、暮らしの中で伝えられてきた神さまです。神さまというのは、必ずしも神社で祀られているわけではなくて、いわば、「民間信仰」の中で伝えられてきたものがたくさんあるのです。こうした神さまは、長い歴史の中でいろいろな要素が入り混じって、身近だけれど正体がよくわからなくなっています。ですから、年神さまの正体も謎につつまれている部分が多いのですが、少しずつ解きほぐしてみることにしましょう。